大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)80 判決

主 文

本件各上告を棄却する。

理 由

各被告人弁護人小林直人上告趣意について。

原判決が判示事実の認定資料として証人A、同Bの原審公判廷における各証言を

援用していること並びに原審第八回公判調書の記載によれば右両証人の訊問終了後

引続き証人C、同Dを訊問した後一括して被告人等に対し証人等から訊問すること

があるか又証言に意見があるかを問うたことは所論のとおりである。しかし、右公

判調書によれば右各証人の訊問はいずれも被告人等の面前で行われたものであるこ

と明白であり、そして、刑訴応急措置法一一条によれば、被告人は、公判期日にお

いて裁判長に告げ証人を訊問することできるものであるところ、原裁判所は、右各

証人に対する被告人等の訊問を阻止した形跡が認められないばかりでなく、右証人

両名に対しては原審の弁護人において取調の都度訊問を為し、更に裁判長は最後に

被告人等に対し右各証人に訊問することの有無並びにその証言に対する意見弁解の

有無を問うたものであること記録上明らかであるから、各個の証言につき取調を終

つた都度被告人等の意見を問わなかつたとしても被告人等の防禦権に何等影響する

ところないものといわなければならない。それ故論旨は採ることができない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 長谷川瀏関与

昭和二五年四月一三日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 沢 田 竹 治 郎

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裁判官 岩 松 三 郎

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